どーるぷりんせす



「ぷっ、そんなに慌てなくても」

「だ、だって‥」

鈍いなんて言われたの初めてなんだもん!
なんて返したらいいのかわかんないよっ。


「とりあえずノート放課後までに返すね」

「いつでもいいよっ」


しばらく学校に来れないだろうし。

仕事忙しくなるって鈴木さんが言ってたもんなー‥。


「だめ!無くしたら困るだろ?」


真剣な表情でいう吉田くん。

真面目だな、吉田くんって。

「じゃあ放課後までに返すから!」


「また後で」と言って、吉田くんは教室を出ていった。


それと同時に舞がすごい勢いであたしに近づいてきた。


「いい感じじゃん。」

にやっと笑う舞。

「そう?」


吉田くんはただの友達。

恋愛対象として見てないのに‥。

祐くんってばヤキモチ妬くんだもん。


< 141 / 221 >

この作品をシェア

pagetop