どーるぷりんせす



そう決めて玄関のドアを開ける。


「ただいまー」

玄関を開けると見知らない靴が一足、ポツンときれいに並べてあった。

女の人の靴。


‥お母さんのお友達かな?


「ただいま!」


リビングのドアを開けると、そこにはクッキーを食べているお母さんときれいなお姉さんが座っていた。


「こんにちは、結衣ちゃん。雑誌見てるよ」


「あ、ありがとうございます」

きれいに笑うお姉さん。
本当に美人だな‥。


「あ、私は柳瀬莉乃。花岡さんの元マネージャーです。」


お母さんの元マネージャー?!

元マネージャーさんがどうしてここに居るんだろう。

そう首をかしげていると、その気持ちを察したのか莉乃さんがいった。


「今回、花岡さんにまたモデルとして復帰してもらえないか頼みに来たの。うちの事務所、花岡さんが居なくなった途端に活気がなくなってしまったの。‥やっぱりうちには花岡さんが居なくちゃいけないのよ。」
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