どーるぷりんせす



とりあえず自分の部屋にこもる。

静かな部屋に1人で居ると、さっきのことを思いだして泣きそうになる。


「祐くん、メールもくれないし。」

喧嘩した後はいつもメールをくれる。

でも今日は来ない。

やっぱり怒ってるよね。
家を出てきちゃったんだもん。


「祐くん‥好きだよ‥」


お揃いのキーホルダーをじっと見る。

この頃は楽しかったな。
毎日電話して、手を繋いでお出かけしたな。

今じゃそんなこと考えられないけど。

ドラマに出始めてからすごく知名度があがったあたしは、外を歩くときには変装しなければいけないほどにまでになった。

人だかりが出来るから。

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