どーるぷりんせす



「嘘‥だよね‥?」


その場に崩れ落ちそうになると、それを吉田くんが支えた。


「祐くん‥っ」


これは悪い夢だよ。

そうだよ、あたし悪い夢を見てるんだ。

起きたらきっと元通り。


祐くんからのメールがあたしの携帯に入ってて、それにあたしは笑って返すの。


「‥花岡、ごめん」

「祐くん‥祐くん‥っ!」


もう祐くんは居ないのに。
必死で祐くんの名前を呼ぶ。


祐くん祐くん祐くん祐くん

あたしには祐くんが居なきゃだめなんだよ───‥

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