どーるぷりんせす
「祐くん‥‥‥」
もう涙さえも出てこない。
もう何もする気になれない。
いっそのこと仕事も辞めちゃおうか。
そしたら祐くんはまた前みたいに笑ってくれる?
あたしの頭を撫でてくれる?
優しく抱き締めて、甘いキスをしてくれる?
「好きなのに‥っ」
好きなのに、伝えられない。
謝りたいのに謝れない。
今連絡したら、祐くんとの関係が終わっちゃいそうで怖い。
‥結局は自分のことしか考えてない。
傷付くのが怖くて何もできない。
自分はさんざん祐くんを傷付けたくせにね。
あたしってば本当に最低な女。