どーるぷりんせす



「ちょっとコンビニ行ってくる」


夜、7時。


時間は指定されてなかったからこの時間に家を出た。

家から学校までは10分くらい。

すぐに着いた。


「‥あ」


校門をくぐると、中庭のベンチに座る結衣の姿が見えた。


「‥結衣」


声をかけると、一瞬体を羽上がらせて立ち上がった。


「ごめんなさいっ!」


深く深く頭を下げて、今にも泣き出しそうな顔で俺を見つめる。


「‥ん」


本当俺ってバカ。

なんでこんな冷たい返事しか出来ねーんだろ。

もうちょっと優しく返事してあげればよかった。

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