どーるぷりんせす



遠くで踊っている祐くん。

覚悟は決めてきたつもりだけど、いざ本人を目の前にすると緊張して足がすくんでしまう。



‥がんばれ、結衣。

勇気を出すんだ!


小さくガッツポーズをして祐くんに近づく。


「‥おはよっ!」



震える声を隠すように大きな声で言う。


「あっおはよう。‥早いな、今日。」


祐くんは音楽を止めて近付いてきた。


周りを見てみると駿くんはまだ居ないみたいだった。


「あのね、昨日の返事なんだけど‥」


なんで止まっちゃうのあたし!

昨日練習したじゃん!

「あ、あのねっ」

やば、足が震えてきた。


祐くんは優しい顔であたしを見つめてる。


えぇい!
この際どうにでもなれ!


「あたしも祐くんが好きっ!」

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