どーるぷりんせす
少し自棄になってそういうと、祐くんは目を見開いて止まった。
「ゆ、祐くん?」
引かれちゃったかな‥。
やっぱりもうちょっと女の子らしく言えばよかったかな。
あたしが泣きそうになっていると、祐くんがあたしを抱き締めた。
「祐‥くん?」
「やべー。めっちゃ嬉しいんだけど。」
苦しいくらいきつく抱き締めてくれる祐くん。
初めて好きな人と結ばれた嬉しさと、安心感から思わず涙が溢れた。
「祐くんーっ」
「まぁた泣いてんの?ほんとに泣き虫だな。」
優しく微笑みながら暖かい手であたしの涙を拭く祐くん。
「まぁそんな泣き虫な結衣も好きだけど。‥これから結衣は俺の彼女ってことでいいよな?」
"彼女"
その響きがなんだかくすぐったかった。
コクリと頷くと、祐くんは嬉しそうに笑った。
「ぜってー大切にするから。」
「うんっ」
その言葉、信じるよ。
絶対絶対離さないでね?
あたし達は澄みわたった冬の空の下で温かいキスをした。