どーるぷりんせす
うっわ、こえー!
「本当だよ。だからなに?」
思いっきり冷たく言うと、麗華は顔を真っ赤にして出ていった。
なんだったんだ?あいつ。
「大丈夫かな、結衣ちゃん。」
駿が心配そうに呟いた。
「は?なにが?」
「ほら、よくドラマとかでああいう女がキレて彼女に嫌がらせとかしたりすんじゃん。だから大丈夫かなって。」
「あぁ‥」
アイツならしかねない。
急に心配になって席を立った。
「ちょっと結衣んとこ行ってくる。」
「気をつけてね」
語尾にハートがつきそうな声で言う駿。
「ほんときもい」
俺も語尾にハートをつけて教室をでる。
少し小走りで結衣のいる芸能クラスに行ってみると、怪しい人だかりができていた。
「‥‥結衣?」
変な胸騒ぎがして、その人だかりを掻き分けて進む。
やっと視界が開けると、あり得ない光景が俺の目に飛び込んできた。
「結衣っ!」
麗華が結衣に殴られている。
急いで麗華を結衣から離れさせる。
「離せよっ!まだ終わってねーんだよ!」
暴れる麗華を押さえつける。
「やめろよ!なんでこんなことしてんだよ。」