どーるぷりんせす
「‥大丈夫か?」
少し躊躇いがちに聞く祐くんに、あたしは静かに頷いた。
「そっか。よかった」
微笑む祐くんを見て、なんだか申し訳なくなった。
「ごめんごめん、待たせたな。」
しばらくすると、学年主任の先生が入ってきた。
「話しは聞いて大体分かった。今回のは麗華が悪いな。」
先生は麗華ちゃんを見つめて言う。
「麗華は1週間停学処分になった。」
麗華ちゃんはその言葉を聞いても何も動かなかった。
「で、祐。お前は特に何もないが、次何かあったらわかってるな?」
「‥ん」
床を睨み付けたまま頷いた祐くん。
ごめんね、祐くん。
祐くんはあたしを守ろうとしてくれてただけなのに。
「で花岡は特に何もないが、まぁ一応呼んでおいた。」
「はぁ‥」
「それにしても良い彼氏だなぁ。彼女を守って停学処分になる彼氏なんて、素晴らしいじゃないか!」