どーるぷりんせす
──────────
「ただいまー」
家に着いた頃にはもう8時だった。
どんだけ買い物してたの、あたし達。
「おかえり、結衣。夕飯出来てるわよ」
「食べる!たくさん歩いたからお腹ペコペコだよ〜」
リビングに行くと、美味しそうなトンカツがテーブルに並べてあった。
やった!トンカツだぁ!
「いただきますっ!」
小さい頃からお母さんの作るトンカツがあたしの大好物!
すっごく美味しいの。
「美味しいっ」
「そう言ってもらえてお母さんも作ったかいがあったわ〜」
ホホホと笑うお母さんは今でもキレイだと思う。
お母さんは昔、モデルをしていた。
で、カメラマンだったお父さんと恋に落ちて結婚して引退した。
お父さんは未だに売れっ子のカメラマンとして忙しそうに働いている。