くもりのちはれ
担任が話しているのに迷惑だなぁ。
「そうですけど。」
軽くかわしたかった。
なのに彼は、
「俺、晴登。庄司晴登。
これからよろしくな!!!」
と自分の名前を名乗る。
そんなの知ってます。
と言い返したなったけど、、
ツンとした態度で対応し返した。
「よろしくお願いします。」
何だかこの人とは
なるべく話したくなかった。
私の耳のことが、
見透かされる気がしたからだ。
高校に入って、
そんなこと考えたこともなかった。
耳のことにきずかれるなんて。
でも彼と話していると、
私の中の何かが落ち着かなかった。
これがあなたと私の出会いだったよね。
あの日の空は、
一目に雲が広がっていた________