くもりのちはれ
「っえ。っあ、ごめん。」
そう言って彼は足をとめた。
怖かった。
彼が私へ近づいてくるほど、
私の傷跡を見られてしまう気がして。
「何しに来たんですか??」
私は彼を睨みつける。
心配して来てくれたのに、
なんて失礼な言い方なんだろう。
心のどこかでそう思う自分がいる。
「いや、その...心配で。」
心配??
何であなたに
心配されなきゃいけないの????
今度はそんな気持ちでいっぱいになった。
「心配って...
あなたは私のなんなんですか???」
「っえ??」
「私はただのクラスメイトでしょ。
その私が授業サボって何してようと、
あなたには何も関係ないじゃんっ!!!!」
「いや、でも。
早乙女らしくないなって。」
っは!?
早乙女らしくないって...
「あなたに私の何がわかるの...」