くもりのちはれ


それから1時間、
私はずっと彼の隣で泣いていた。






彼はその間、
何も言わずに私の横にいてくれた。











知らなかった。









人のぬくもりが、こんなにも温かいなんて。




















やっと泣きやんだ私に彼はこう言った。












「早乙女、話してくれてありがとう。」





「俺、気付かなかった。」






< 24 / 71 >

この作品をシェア

pagetop