くもりのちはれ
そして、午後。
久々のデートに胸が躍る。
私のすべてを知ってる人。
私のすべてをさらけ出せる人。
普段気を張り巡らさせている私に
とって、晴登はホントに救いの綱だった。
デートって言ってもありきたりなもの。
映画を見て、
ゲームセンターに行ってプリクラをとって。
いつものように手をつないで歩く。
そうして今日のデートも終わりに近づく。
帰り道...いつもなら
晴登から話しかけてくれているのに...
今日は静まり返っている。
どうしたんだろう。
そんなことを考えていたら。
晴登が足をとめた。
手を繋いでいた私も、同時に足を止める。