くもりのちはれ
「...うん。行きたい。晴登の家に。」
私はそういって、
晴登のうちに行くことになった。
考えてみれば、
まだ晴登キスをしたことがなかった。
というより、
ファーストキスもまだだっけ。
なんか私の初めては、
全部晴登に持って行かれちゃったな。
今だから言えるけど、
初めて告白されたのも晴登。
自分からそういう感情を持ったのも晴登。
初めての彼氏も晴登。
全部晴登。
晴登に隠してること
って言われたら、こんなこと
しか思い浮かばない自分が恥ずかしい。
そしてまたひとつ、
晴登に始めてをあげちゃうんだな(笑)
そんなことを考えながら歩いていると、
「ついた。ここだよ。」
と晴登が足をとめた。