くもりのちはれ
「詩音...おはよ!!」
なんだか晴登の声がすごく懐かしい。
「お...はよう。」
「入ってもいいか???」
いきなり言われて断れず、
パジャマのまま晴登を部屋に入れた。
「よかった。元気そうで。」
晴登は優しいな。
私の身体の心配をしてくれるなんて。
こんなやさしい晴登に
隠し事はしちゃいけない。
全部話さなくちゃ。
「晴登...あのね。」
「安達に聞いたよ。」
っえ...
「安達に全部聞いた。」
何言ってるの...
「ごめんな。俺が守ってやれなくて。」
なんで晴登が謝るの???
「俺、詩音を守るって約束したのに。」
そう言って晴登は頭を下げる。
「ホントすまなかった。」