彼氏様は執事様。
パタン…



ドアが閉まると、



「お前バカか?
俺が今日からお前の執事だって何度も言ってるだろ?」


は?


何、この変わりよう?!


さっきの王子様は何処へ?

「な、何その口のききかた!
どうしてあたしがあんたに世話なんかされなきゃいけないのよ?!」


「あ、それはなー、
お前、綾瀬川グループって知ってるか?」



知ってる。

綾瀬川グループといえば、ウチの一条院グループと同じくらいおおきな、
日本有数の企業の1つ。


あれ、こいつの名字って確か…


「そうだ。
俺がその綾瀬川グループの跡取りなんだよ。
綾瀬川の跡取りは完璧でなければいけない。
たとえ執事の仕事であっても。
だからおまえン家に修行に来たんだよ。」


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