あたしの前だけ俺様王子☆
「すっごい寒いだけだもん!」
「言うほど寒くねーだろ、変なやつ」
な…っ、寒くないなんて…
そりゃそうか、腕まくりなんてしちゃってるもんね。
ほんとあり得ないよ。
こんなに寒いのに腕まくりなんて…
あたしと正反対だ。
「ほんと変なやつだな、お前。
……あ!」
そういえば!って思い出したように呟いて、あたしへの言葉を続ける。
「お前、今週末の夜予定入れんなよ」
「…は?」
なんで?
一気に怪訝な表情になったのがわかった。