あたしの前だけ俺様王子☆
パーティー会場だと思われる場所に着いたとき、あたしは見慣れない光景に目を見開くことしかできなかった。
そこには高そうなスーツを着た男性や、綺麗なドレスを着た女性がたくさんいた。
あたし、確実に場違いじゃ…
「あら、あなたは…」
そんなことを思っていたとき、急に後ろから声が聞こえて振り返った。
「た、橘さん!」
こんばんは!とあいさつをすると、
彼女は「優美でいいわ」と言ってアイツへと向き直った。
「蓮くん、お誕生日おめでとう」
「ありがとうございます、優美さん」
そんな言葉を交わして、仲良く話し始めた二人。