あたしの前だけ俺様王子☆
あたしが何も言わずに黙っていると、また彼から話を切り出した。
「ってか、今授業中だろ?
お前こんなとこいていいのかよ、頭悪いくせに」
口角をクイッと上げて、バカにするように笑いながら言う彼。
その言葉は、屋上に照りつける太陽の光と共にあたしの心にグサッと突き刺さった。
…そう、彼の言うとおりあたしは結構なバカ。
授業はちゃんと真面目に聞いてる。
だけど復習や課題をしようと思った頃には全て忘れちゃってるんだ…
家でいくら勉強したって、全く覚えられない。
美紀や先生からは要領が悪すぎるって笑われまくってるし、クラス内でもあたしは頭が悪いと認識されてる。
それくらい、あたしにとって勉強というものは難しい。
……ん?
って言うか…
「なんであたしが頭悪いって知ってるの…?」