あたしの前だけ俺様王子☆
そう言い残して、座っている机から降りるアイツ。
「期待なんかしませんよーだ!
あんたのこと好きになるとか
絶対にありえないんだから!」
ついムキになって、言い返してしまった。
あぁ、こういうところ。
お子ちゃまなんだろうな。
クスッと笑ったアイツ。
そしてチラッとあたしに視線を向けた。
「どーだか。俺に惚れない女なんて、見たことねーし。
ま、せいぜい強がれば?」
そう言いながら、片手をひらひらさせて教室を出て行った。