あたしの前だけ俺様王子☆
第3章
ずるい不意打ち
じめじめした雨が降り続く。
少しずつ夏に近づいてきた梅雨時期。
あたしたちのクラスでは、今更ながら委員会決めが行われていた。
今までは委員会なんてなかったから、先生もみんなも完全に忘れてたみたい。
「…えーっと、まぁざっとこんなもんだな。
おまえら、好きに決めとけー」
それだけ言って、教室を出て行った先生。
先生によって黒板に書かれた委員会名。
あたしはそれを見つめてボーっとしていた。
委員会か…
めんどくさいし、いいや。
きっと立候補しない限り、選ばれることはないはずだし。
あたしはいつものようにうつ伏せになって、目をつむりかけていた。