あたしの前だけ俺様王子☆
自分のダメさになんだか落ち込む。
はぁ…、せっかくの文化祭なのに、
もうメイド服脱ごうかな。
そんなことを考えてたとき。
「あいかちゃん!ちょっと来て!」
クラスの女の子にふいに名前を呼ばれた。
「どうしたの?」
不思議そうにかけよると、その子は深刻そうに表を指差す。
「美紀がついてるお客さん、なんかたち悪そうなの。
だからちょっと心配で…」
そう言った彼女の視線の先では、確かに美紀に必要以上に絡んでいる男子生徒がいた。
確かに、ちょっとヤバそうかも…
「あたし様子見てくるね」
そう言って美紀の元へと急いだ。