キミといたくて ~AYA~

羨ましそうにしてるその姿が、なんか嬉しい。

こんなふうに思うのって性格が悪いのかもしれないけれど、あたしたちの中には簡単に入れないってことを教えたかったの。

でも、今の会話で「入りづらい空気にさせた」と思っているのはあたしだけのようで、結衣ちゃんは何の遠慮もなく、こう言ったんだ。

「いいなぁ。あたしもこれ、ほしい」

思わず、口もとが引きつった。

何言ってんの。これは、あたしと真由美が偶然……。

「あ、まだ売ってると思うよ。この間、お店で見かけたから」

ためらうことなく、真由美は彼女に売っているお店を教える。

「……」

何考えてんの、真由美。このストラップは、あたしたちだけのおそろでしょ?

真由美の気持ちがわからなかった。仲良く話すふたりのそばで、あたしは苛立つ感情を抑えるので必死だった。
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