キミといたくて ~AYA~
そういうのヤダ。
「あ、亜矢にもあげて? イチゴは亜矢の大好物なの!」
またあたしのことを教える真由美。
「うん! 亜矢ちゃんも食べて!」
いらないよ、そんなもの。
「美味しい! ありがとうね、結衣ちゃん」
「喜んでもらえてよかったぁ」
何喜んでんの、真由美。それは、あたしたちと仲良くするために持ってきたものなんだよ?
「ほら、亜矢もイチゴ……」
「いらない!」
目の前にまで持ってきたことにイラッとして、思わず声がでかくなった。
声を遮られた真由美は、大声を出したあたしにびっくりしてる。
一瞬で気まずい空気が広がった。
「……あ、そ……そういえばね」