キミといたくて ~AYA~
第3話
「おはよう、亜矢ちゃん!」
「あー、おはよう!」
重い足取りで到着した、学校。
下駄箱の前で靴を履き替えていたら、2年のとき同じクラスだった女の子に声をかけられた。その子に笑顔で挨拶をした後、あたしは小さくため息をつく。
奇跡とも思えた、お揃いのストラップ。真由美にとっては、そこまで特別なものではなかったみたい。
「……」
帰りたいな。
いま来たばかりなのに、もう家に戻りたいと思ってしまう。
「亜矢、おはよう!」
「おはよう、亜矢ちゃん」
教室に入ったら、すでにふたりは一緒にいた。
「……おはよう」
中に入っていくのがイヤで、カバンを置いた後、そのままイスに腰掛けた。けれど、ふたりは話をしながら、あたしの席まで来る。