7年間の片想い
当日の事は今でも鮮明に覚えています。


JR三ノ宮駅に6:30に待ち合わせをしましたが、彼一人遅れて来ました。


彼は;
白のポロシャツ
ベージュのズボン(ちのパン)
その上、茶髪で、夏らしく真っ黒に日焼けしていました。

大学のアイスホッケー部だけあって、スポーツ馬鹿っぽい感じでした。

特別カッコいいというわけではなかったけれど、人が良さそうな、裏表がなさそうな?

こんな第一印象でした・・・


まず、6人で駅の上のビアガーデンに行きました。

彼以外の男の子2人は、想像していた体育会系といった感じではなく、
清潔感あって、賢そうで、比較的色白でした。


ただ、彼だけ違っていました。

少し生ビールを飲むと、顔を真っ赤にして、1人で恥ずかしくなってしまう位大声で笑っていました。


その後、私達は花火を見るために港近くに歩いて移動しました。

その移動中、男の子達は、私の友達でスタイルが良く、後に国際線キャビンアテンダントとなる、誰が見ても可愛いその子と話をしようと頑張っていました。

私ともう一人の友達は

「やっぱり、いつもこうなんだよねえ」

などと会話をしながら歩いていました。

ここまでは、いつものコンパと同じでした。

4月に大学に入って、3ヶ月間で、7回コンパにいきました。

結果、私の胸にビビッっと来る人は誰もいませんでした。

女子高育ちの私は、実際まだ誰とも付き合った事もなく、まともに1対1で男の子と話した事もありませんでした。

好きという感情がどういう物かすらハッキリ言ってわかりません。

今まで異性に対して特別違う感情も抱いた事はありませんでした。

この当時の私は、非常に冴えない明らかに“垢抜けていない”女の子でした。

化粧も下手。コンパに行くのも、いつも同じティーシャツとジーパン。

その上、女三姉妹の一番上で育った私は男の子に免疫がなく、

付き合ったら、

将来は結婚する!!

と頑なに思い込んでいたため、大学1年生で、こんな冴えない堅物を相手にしてくれる人はいませんでした・・・







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