[企]*white valentine*
不細工な顔をいつもの顔に戻そうと二人から目を逸らしたが、蓮さんとチサの会話はまだ続いていて耳は逸らせなかった。
「ディスプレー完成するなら、感想聞きに明日も来店してくれるんですか?」
チサのお願いのような質問。
そしてどこか蓮さんを試しているようだ。
「んー……来たいのは山々なんだけどねぇ、無理かなぁ。俺、仕事が遅いから溜まってんの」
蓮さんが自虐的に笑う。
私もチサと同じ、明日も蓮さんは来るんじゃないか?と勝手に思っていただけに予想が外れて思わず、逸らした視線をまた二人へ戻してしまった。
「じゃぁいつ感想言えばいいんですか?」
「そうだなー。お正月の飾りを外すのは夜中だし、しばらく時間空いてから次のイベントなんだけど……なんだったかな?」
必死に思いだそうとしている蓮さんは天井へ目を泳がせた。