[企]*white valentine*
夢か幻か、現実か。
いくら眠くて頭が回転していなくても、つねった頬が痛いことで判断はついた。
判断がつくと疲れ果てていた心臓も飛び起きる。
「チサ……ごめんね」
合コンへ行っているチサに謝罪。
最も、チサは蓮さんのことを本気じゃないからこそ合コンへ出かけているのだろうけど。
「蓮さん、こんばんわ」
私はなるべく落ち着いて話しかけた。
恥ずかしくって動揺している素振りなんて見せられない。
「……え?あれっ!何で菜月ちゃんがいるの!?」
蓮さんはガードレールから立ち上がると、私は目の前にいるというのに無駄に辺りをキョロキョロする。
動揺を隠した私とは違い、蓮さんは素直な反応。