イケメン俺様彼氏
あたしはダッシュした
幸いなことにあたしの高校は
家から15分の場所にあるのだ。
―――バンッ
「……ってえ」
「……きゃっ」
周りを見ないで走っていたあたしは
誰かにぶつかってしまったんだ。
「……す、すみません」
「……あ?
ん、いいよ」
え……やばい。
黒くてふんわりした髪の毛に
少し茶色の目
す、すごいカッコいい
「あ、ありがとうございます」
そういってあたしは
立ち去ろうとしたけど…
――――パシッ
「おい、待てよ」
腕を掴まれてしまった。
「は、はい?」
やばい、こんなんじゃ
完璧に遅刻だあぁ
と1人しょげていると、
「名前なに?」
と言いながら綺麗に整った顔が
あたしの顔に近付いてきた。