イケメン俺様彼氏





―――ドンドンドン

あたしの入っている個室の
扉を龍が叩いてる。


「梨沙、お願いだから
 俺の話、聞いて?」


「…いやだ
 あたしに関わらないで
 あの人が好きなら最初っから あたしになんて関わらなきゃ
 良かったじゃん」


あたしはそう言うと
また涙が出てきた。


「梨沙?俺は優衣のこと好き
 じゃないよ?
 あれは幼なじみだよ」


は?幼なじみ?
嘘が下手すぎるよ、馬鹿。


「…………嘘
 楽しそうだったじゃん
 優衣さん?のこと好きなら
 来ないでってば
 あたしはもう龍なんて…」



龍なんて…………
嫌いになれないよ。
大好きだよ、龍………



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