「お前………あいつに絶対それ言うなよ?キレるぞ」


『え?違うの?』


「咲樹は…男だよ」


…………男?

"さき"って名前なのに?


『……何であたしが知らない男の人の所に住まなきゃならないの?』


首を傾げて、兄を見上げると、兄は大きな溜め息をついた。


「お前なぁ……わかってんのか?」


『ううん。わからない』


「まだ何も言ってない」


『じゃあ言ってよ』


「今から言うんだよっ!聞け!」



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