チョコレート。〜君想うキモチ〜
「そっか。和樹君とは話した…?」
「ううん…。挨拶してくれたけどっ…無視しちゃった」
優しく私が泣き止むまで絵梨が頭を撫でてくれた。
「大丈夫…?」
「うん…。ありがと…」
ざわざわっと教室が煩くなり、和樹が教室に入ってきた。
ブレザーで涙を拭いて立ち上がる。
「未紅、おはよ」
「…。」
和樹に泣いていたことがばれないように後ろを向いた。
本当は挨拶したいし、ちゃんとさっきのこと聞きたいのに言葉が出てこない…