ゆー君のいちにち。
「柏木~!そろそろ、前期試験だな。がんばれよ」
学校に着くなり、先生たちから声をかけられる。
いいことなのかどうかは、わからないけど、学校でもオレは、注目されているらしい。
進路指導室のドアを開ける。
「お、雄太じゃん。どう?はかどってる?」
珍しく親友の壱が、座っていた。
壱は、付属の大学に進学することが、決まっている。
「受験終わったのに、勉強?」
「まぁね。お前に、会いたくて。ここに来たら、会えるかな、と。」
「なにそれ。気持ち悪いよ、お前。」
相変わらず壱は、変わらない。