ゆー君のいちにち。
それはそうと。
雄太の部屋に置いてあったマンガのページをめくる。
「世の中は、恋だの愛だの。イチ君をおいてきぼりにしないでほしいよね」
ついつい愚痴っぽくなってしまうのも、許してほしい。
だってほら、雄太と俺は性格も、成績も、もちろん外見も、全然違うけど、なんでも言い合える親友なんだから。
「……なぁ」
ふと、頭に浮かんだ疑問を雄太にぶつけてみることにした。
「……なに」
かなりめんどくさそう。
だけど、ちゃんと俺の話を聞いてくれているあたり、本当に律儀なヤツだ。