ゆー君のいちにち。



どうして今、彼女の名前を出したのかというと、

放課後の教室で一人、

窓の外を見つめる、飯田を見つけたから。




「……えと…、飯田?

どしたん?部活は?」



俺の声にびっくりした様子で、

振り向いた飯田を見て、

びっくりしたのは俺の方。




だって、飯田の綺麗な顔から、すげー綺麗な涙が出てたんだから。



「……行けない。……行かない。

……ほっといて!」


なんか……、ホラ、俺のお節介に火が付いちゃったよね。


「どうしたん?

何かあった?

泣いてんじゃん。ほっとけるかよ……。」



< 9 / 33 >

この作品をシェア

pagetop