オフィスの甘い罠
柊弥は苦笑いして、
「大ゲサだな。
社の方針と新店舗の
ビジョンをもう1回説明
しただけだよ」
そう言って軽く髪をかき
あげると涼しい顔で周囲を
見回し、
「さてと、せっかく来たし
オレもついでに見学してくか」
と、そんなことを言い出した。
だけどその時、出入口の
方からツカツカと高い
足音が響いてきて、あたし
達は振り返る。
ハイヒールの音も高らかに
やって来たのは、なんと――…。
「社長!?」
思わず叫んでから、
あたしは慌てて掌で口を
押さえた。
(社長まで来るなんて
どーゆーことよ……!?)
目をパチパチさせる
あたしの前を、濃い紫の
スーツに身を包んだ社長が
通り過ぎてく。
そして柊弥に向かって、
「ありがとう、柊弥。
どうやらうまく納めて
くれたみたいね?」
「大ゲサだな。
社の方針と新店舗の
ビジョンをもう1回説明
しただけだよ」
そう言って軽く髪をかき
あげると涼しい顔で周囲を
見回し、
「さてと、せっかく来たし
オレもついでに見学してくか」
と、そんなことを言い出した。
だけどその時、出入口の
方からツカツカと高い
足音が響いてきて、あたし
達は振り返る。
ハイヒールの音も高らかに
やって来たのは、なんと――…。
「社長!?」
思わず叫んでから、
あたしは慌てて掌で口を
押さえた。
(社長まで来るなんて
どーゆーことよ……!?)
目をパチパチさせる
あたしの前を、濃い紫の
スーツに身を包んだ社長が
通り過ぎてく。
そして柊弥に向かって、
「ありがとう、柊弥。
どうやらうまく納めて
くれたみたいね?」