オフィスの甘い罠
やりたかった事ができる
ようになったんだから、
本人もそりゃ満足だろう。
だけど社長はなぜか
ぎこちない表情になって、
「……そうなんだけどね。
でも就任前には、あの子
にも色々とあって――
実は私が副社長就任を
勧めても、あの子が
迷ってる時期もあったの。
だから少し、心配でね……」
そう言って目を伏せる社長。
あたしは顔には出さない
ようにしつつも、内心では
かなり驚いてた。
(柊弥はすんなり副社長に
なったわけじゃなかったん
だ……。
てゆーか、“イロイロ”
って何?)
思いっきり意味深な言葉が
気にならないわけない
けど、さすがにそこまで
突っ込んでは聞けない。
何かうまい聞き方はない
かと考えあぐねてるうちに、
「嫌だわ、ごめんなさい。
こんなうちわの話、どう
でもよかったわね」
ようになったんだから、
本人もそりゃ満足だろう。
だけど社長はなぜか
ぎこちない表情になって、
「……そうなんだけどね。
でも就任前には、あの子
にも色々とあって――
実は私が副社長就任を
勧めても、あの子が
迷ってる時期もあったの。
だから少し、心配でね……」
そう言って目を伏せる社長。
あたしは顔には出さない
ようにしつつも、内心では
かなり驚いてた。
(柊弥はすんなり副社長に
なったわけじゃなかったん
だ……。
てゆーか、“イロイロ”
って何?)
思いっきり意味深な言葉が
気にならないわけない
けど、さすがにそこまで
突っ込んでは聞けない。
何かうまい聞き方はない
かと考えあぐねてるうちに、
「嫌だわ、ごめんなさい。
こんなうちわの話、どう
でもよかったわね」