オフィスの甘い罠
Aphroditeから柊弥に
連れて行かれたあの
ホテルで、あたし達は
飢えたケモノのように
何度も体を重ねた。
自分でもどうして自分が
あんなことになったのか
わからない。
ただ、彼があたしを呼ぶ
『梓』っていう声に、
あたしはどんどんおかしく
なって。
本当に空が白むまで、
あたし達はお互いを求め
続けてた。
そして早朝、ようやく
眠りについた柊弥を置いて
あたしはベッドを抜け
出し、タクシーで家に戻り。
シャワーを浴びて、
濃いコーヒーを飲んで。
――梓としての日常に戻る
用意を、してきたつもり
だったのに……。
(余韻が……消えない……)
甘く囁く低い声。
肌の感触。
体の奥に残るうずき。
連れて行かれたあの
ホテルで、あたし達は
飢えたケモノのように
何度も体を重ねた。
自分でもどうして自分が
あんなことになったのか
わからない。
ただ、彼があたしを呼ぶ
『梓』っていう声に、
あたしはどんどんおかしく
なって。
本当に空が白むまで、
あたし達はお互いを求め
続けてた。
そして早朝、ようやく
眠りについた柊弥を置いて
あたしはベッドを抜け
出し、タクシーで家に戻り。
シャワーを浴びて、
濃いコーヒーを飲んで。
――梓としての日常に戻る
用意を、してきたつもり
だったのに……。
(余韻が……消えない……)
甘く囁く低い声。
肌の感触。
体の奥に残るうずき。