―愛しのあの娘は―[短編]


「じゃあね」

そう言って俺は学校を出た。

泣きたい。

俺は負けたんだ。



告白した時に上原さんが言っていた言葉を思い出す。

『私・・・ううん何でもない』


あれは、ためらいだ。

あの時点で俺はフられていた。



偽りの愛は脆い。




―愛しのあの娘は(完)―









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