大好きな君にエールを*番外編
前日に……しかも手渡しじゃなくて靴箱だぞ?本当に、
「女子は分かんね」
「え?」
なんと、永松からこぼれた言葉と俺の気持ちが一致していた。
「どうしたんだよ、永松」
「これ」
永松が自分の靴箱を指さし、その先を辿ってみた。
「……お、おい。マジかよ」
永松の靴箱には靴が見えないほどに、チョコの山があったのだ。
「永松……モテモテじゃんかよ!」
「どれだけ暇なんだ、女子は」
いやいや、そこ喜べよ!
「なぁ、去年もそうだったのか?」
「想像に任せる」
うわぁ、嫌な奴だよ、コイツ。憎らしい目で見ていると、永松は学生鞄を開けた。