大好きな君にエールを*番外編





「……泣けること言うなよー」


「泣かせた覚えはない」


“ずっと夢見てた“


何だよ、マジで泣けてくる。


来月には永松と別々の道を歩むから、もう今みたいに同じ道を歩むことはない。


もう一度、バッテリーを組みたい。


そんな願いは、もう、叶わない。


夢を追いかけていたあの頃に戻りたい。肩を組み合って笑いたい。


「永松……」


「寮に荷物置いてから、河原行くか?」


え?


「お前のその面、見たくねぇ」


行くぞ、そう言って駆けていく永松。涙を拭って、その背中を追いかけた。


くそっ、言ってくれんじゃん!





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