大好きな君にエールを*番外編
「永松は毎日筋トレしてんのか?」
「まぁ。体力つけとかねーと、これから使い物になんねーし」
永松は大学には行かず、就職の道を選んだ。その就職先の野球チームで活躍予定なのだ。
「仕事と野球って大変だな」
「荒嶋も大学でするんだろ?野球」
「お、おう」
「4年間補欠とかやめろよ」
「ぜってぇキャッチャーの座奪うし!」
野球の話になると、スラスラと言葉が出てくる俺たち。本当に野球バカだと思う。
「……シゲさん、元気かなぁ」
「最近見てないな」
シゲさんには本当にお世話になった。あんなに尊敬できる先輩と出会えたことは、すごく奇跡だと思う。
それから会話は途絶えた。息が上がってきたため、会話の継続は出来なかったのだ。
「だぁー!疲れた!」
元いた場所に着くなり、俺は芝生の上に寝転がった。