大好きな君にエールを*番外編
おい、いつ会ったのか教えろって!そう言いながらも、グローブを手にして構える俺。
「お前妬くだろ?」
「秘密にされる方が妬ける!」
少しだけフッと笑った永松。アイツがあんな顔するときはいいこと起こんねーんだよな。
「彼女に聞いてみれば?」
「そこまで教えたくねー会い方したのかよ!」
「大したことじゃないから言わないんだよ」
もう、コイツに聞いてもダメだ。教えてくれねーだろうし、麻帆に直で聞いてやる!
「行くぞ」
永松の声を聞いた後、
バンッ!
俺のグローブがパンチの効いた音上げた。
「ってぇ……」
久しぶりに永松のボールを受けたせいか、手がビリビリして痛みをおびた。
「気合い入れすぎたか?」
「バーカ!最高だっつーの!」
悔しいから、永松の球がすげぇだなんて言わない。進化してるだなんて、絶対に言わない。
本物のスターだなんて、絶対に言わねぇ。