大好きな君にエールを*番外編





再び拗ねてしまった、絢子。ごめんねと何度も謝った。


「だって、好きな気持ちを伝えるのに、チョコが何だって関係ないじゃない」


「絢子……」


「アンタだってそうでしょ?あの暑い中、剣道着で甲子園まで走ったんでしょ?彼氏を見るために」


藍から聞いたのかな?これは……恥ずかしいや。


「アンタには適わないけど、同じようなもんよ」


「絢子……」


「あーもう!そんな目で見ないでよね」


なぜだろう、すごくすごく嬉しい。自分のことを見てくれている人がいることが、すごく嬉しい。


「あたし、本当にアンタのこと嫌い」


「え!?」


「大っ嫌い」


そ、そんなぁ。喧嘩第2回戦到来!?


「そして、それくらい……大好き」





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