大好きな君にエールを*番外編
「だから、花龍野球部を全力で応援する」
叶わないからこそ、出来ること。きっと、俺にしか出来ないこと。
「マズい病食にも耐えてやる。筋トレだってこっそりしてやる。1、2年のデータの分析だってしてやる」
「おい、最後のってマネージャーの仕事だぞ」
「いいの!今は俺の仕事なっ。……だから泣くなよ。こんなにもいい男たちが泣くと、気色悪ぃよ」
「おまっ、一発殴らせろ!!」
「キャ~病人に暴力振るわないで~」
泣いていたのは俺もだった。こんなに思ってくれる奴らを目の前にして、泣けないわけがない。
「……よし!可愛い後輩達のところに行くか」
「首伸ばして待ってるだろうな」
「それに負けちゃいられねーし!」
1人、また1人と病室を出て行く。みんなの背負っている背番号が眩しい。
「シゲ、伝言はあるか?」
「ある。今月発売のGカップ特集の雑誌が欲しい」
「病室から引きずり出して、練習に強制参加させるぞ、コラ」
はい、すみません、キャプテン。