大好きな君にエールを*番外編





実貴、悪い。


俺、甲子園……出れなくなっちゃった。マジで俺って、お前が言ってたように野球バカだと思う。


だけど、こういう結果になってよかったのかもとも思えんだよ。そりゃ、甲子園出たかったけどな?


あーでも、お前に告白出来ねぇじゃん。いつまでも片想いのままになんのかな?


荒嶋にも宣言したってのに……超カッコ悪ぃ。


「会いてぇ……」


お前は今、元気か?


甲子園に連れて行くって約束……覚えてるか?


その約束を叶えられる!ってところでこのザマの俺を笑うか?


……いや、笑われたくねぇ。


野球部を最後までサポートする姿を見せてやろうじゃん。シゲカッコいいって言わせてやろうじゃん。


「うっし、泣いてらんねー」


今までみんなに支えられた。そのお返しをこれからしていこう。


微力でもいい。何か伝われば、それでいい。


野球も…………恋も。


「やべ、腹減った」


目が覚めると、大空はなかった。


でも、これからを教えてくれる希望の光があったから、前に進むことが出来た。


本当に、ありがとう。





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