大好きな君にエールを*番外編
そうして、しばらくコチョコチョを続けていると、
「ほ、ほら!バス来たぞ!」
シゲの言うとおりバスが来てしまった。もうちょっといじりたかったのに、残念。
「はぁっ……わき腹痛いっ」
「筋肉が落ちてきたんじゃないのー?鍛えなきゃね!」
「誰のせいだと思ってんだよー」
すっかりいつものあたし達。言い合いながら停車したバスへ足を進める。そして、ドアが開いて乗ろうとした時、
「なぁ、実貴」
後ろにいたシゲに呼ばれた。
「何ー?もしかして忘れ物でも……」
チュッ
「バーカ。俺だってお前のこと見てるっつーの!」
……ほっぺたにチューをするなんて……不意打ちの仕返しだ。
「○△□☆※ー!?」
言葉にならない叫びを発して、すぐさまバスに乗り込んだ。そして空いている席へすぐさま座った。
「あの、俺……座れないんすけど」
知らない!
シゲなんて知らない!!!