大好きな君にエールを*番外編
言ってから、後悔。俺今すごい恥ずかしいこと言ったよな?
「ご、ごめ…」
「あたしも嬉しいっ。荒嶋くんの彼女になれるの嬉しいよっ」
どこか幼くて、でも可愛いと思ってしまう倉橋の笑顔。俺もつい笑ってしまった。
「か…帰ろっか」
どちらからともなく寄り添った。手はまだ繋がない。…繋げない。俺も倉橋も恥ずかしいから。
「あのさ、倉橋」
「ん?」
「あ……麻帆って呼んでいい?」
やっぱりイキナリ呼び捨てで、しかも名前ってまずかったかな?
「うんっ。いいよ!じゃあ、あたしは…」
「康也で…」
「…あの、荒ちゃんでいい?」
あ…荒ちゃん?今まで誰からも呼ばれたことないんですけど?
「なんで荒ちゃんをチョイス?」
「か…彼女としての呼び名がほしくて」